こんにちは!HRbasePRO カスタマーサクセス担当:森川です。
「労務相談AI」の機能には、回答文の「トーン」を切り替えて作成の指示が出せる、
という機能がありますが、ご存じでしょうか?
「どういった場面で使うの?」と感じた方もいらっしゃると思いますので、
今回は「トーン」機能の使い分けについてお伝えします!
トーンとは?
「トーン(tone)」という言葉は、「音の高低」という意味で、話し言葉においてはアクセントやイントネーションなどを指しています。広義的には、「文章の雰囲気や言い回し」なども指しており、「あの先生の記事は、固いトーンの文章が多いね」といった表現の使われ方をします。
皆さまも、話す相手やその場の空気感を読んでトーンを切り替えている、なんてことあるのではないでしょうか。
労務相談AIが回答する文章も、顧問先からの質問に対する返事に使おうとすると、
「もっと気軽に読んでくれるような文体の方が良いな」
「相手に合わせて、もう少し厳格な表現にした方が良いのではないか」
といった場面があると思います。
通常ですと、AIが作成した文面から自身で書き換える必要がありますが、この「文章の雰囲気や言い回し」をAIに変更させることができるのが、「トーン」機能になります。
(回答出力ページの左下にあるのが「トーン」機能です)
トーンの違いを試してみましょう
トーンを切り替えることで文章にどのような違いがあるのか、見てみましょう。
------------------------------------------------------
質問:育児休業を取得できる条件を教えてください。?
<トーンの設定:なし(中立的な表現)での回答文>
育児休業を取得するための条件について、以下のように分かりやすく説明いたします。
1. **基本条件**
・労働者と法律上の親子関係がある「子」の養育を目的としていることが必要です。これは実子、養子を問いません。
・男性が事実婚の妻の子に対して育児休業をする場合には、申出時点においてその子を認知していることが必要です。
・父親、母親のいずれでも育児休業をすることができます。また、配偶者が専業主婦(夫)や育児休業中である場合であっても、育児休業を取得することができます。
2. **育児休業を取得できない場合**
・事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない労働者。
・その他、育児休業をすることができない合理的な理由があると認められる労働者。具体的には次のような場合:
①育児休業申出の日から1年以内(1歳6か月まで及び2歳までの育児休業をする場合には、6か月以内)に雇用関係が終了することが明らかな労働者。
②1週間の所定労働日数が2日以下の労働者。
これらの条件を満たす場合、事業主は労働者の育児休業の申出を拒むことはできません。一方で、合理的な理由がある場合には、その申出を拒むことが可能です。
<トーンの設定:やわらかい での回答文>
育児休業を取得できる条件について明確にしましょう。
まず、育児休業を取得するための基本的な条件として注意すべき点を以下にまとめます。
1. **継続して1年以上働いていること**
- その会社で1年以上働いている場合、育児休業を申し出る権利があります。ただし、雇用契約が1年以内に明確に終わると分かっている場合や、週に2日以下しか働いていない人は除かれます。
2. **育児休業を取得できない場合**
- 上記の条件を満たしていない場合や、雇用関係が短期間で終了することが明らかな場合は、育児休業を取得することができません。
また、育児休業の具体的な例に関しても説明します。育児休業を取る目的は、赤ちゃんや小さなお子さんの世話をするためです。実子はもちろん、養子の場合も育児休業の対象となります。
例えば、あなたが赤ちゃんを迎える予定で、ぱっと見たところ1年以上働いているなら、育児休業を取ることができます。そのためには、会社に申し出をする必要がありますが、その際に育児休業を拒むことは基本的にできません。ただし、あなたが1年以内に仕事を辞める予定であったり、週に1~2日しか働いていない場合は、育児休業を取れない可能性があります。
具体的には以下のようなケースです。
・会社に1年以上勤務している。
・赤ちゃんの養育が必要と認められる。
このように育児休業を取得するための条件を事前に確認し、申し出る際にはしっかりと準備しておくことが重要です。
<トーンの設定:かたい での回答文>
育児休業を取得するための条件をご説明申し上げます。
この法律の「育児休業」とは、子を養育するためにする休業を意味しております。労働者と法律上の親子関係がある「子」であれば、実子、養子を問いません。男性が事実婚の妻の子に対して育児休業をする場合には、申出時点において認知を行っていることが必要です。父親、母親のいずれでも育児休業を取得することができます。配偶者が専業主婦(夫)や育児休業中であっても、育児休業を行うことが可能でございます。産後パパ育休とは別に育児休業を取得することができます。また、次の関係にある子についても、育児休業の対象となります。
・特別養子縁組のための試験的な養育期間にある子を養育している場合(特別養子縁組の成立の請求が裁判所に係属している場合に限る)
・養子縁組里親に委託されている子を養育している場合
・当該労働者を養子縁組里親として委託することが適当と認められるにもかかわらず、実親等が反対したことにより、当該労働者を養育里親として委託された子を養育する場合
事業主は、要件を満たした労働者の育児休業の申出を拒むことはできません。ただし、次の労働者について育児休業をすることができないとする労使協定がある場合には、事業主は育児休業の申出を拒むことができ、拒まれた労働者は育児休業をすることができません。
・その事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない労働者
・その他育児休業をすることができないとすることについて合理的な理由があると認められる労働者
「育児休業をすることができないとすることについて合理的な理由があると認められる労働者」とは、次のいずれかの場合を意味します。
・育児休業申出の日から1年以内(1歳6か月まで及び2歳までの育児休業をする場合には、6か月以内)に雇用関係が終了することが明らかな労働者
・1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
以上、ご回答申し上げます。
------------------------------------------------------
いかがでしょうか?
「やわらかい」のトーンでは、全体的に平易な表現でまとまっていることや「赤ちゃん」「小さなお子さん」といったような、労務資料などではあまり使われない表現も敢えて使用されていることが分かります。
逆に「かたい」のトーンでは、冒頭から「ご説明申し上げます」という表現を使っていたり、労務における専門語句が多めに使用されている傾向にあるのが分かります。
どのように使い分けをしたら良いかな?
こうして見比べてみますと、下記のような使い分けが考えられるのではないでしょうか?
<トーンの設定:なし を使う場合>
利用者自身(先生やスタッフ)が知りたい情報を調べる場合。中立的な表現なので、普段の生活で見ている表現に近く、労務における専門語句も偏りが無いので、理解しやすい文章といえるのではないでしょうか。
もちろん、相手が一般的な労務担当者であれば、質問に対する回答文としてもそのまま使っていただける内容になっているかと思います。
<トーンの設定:やわらかい を使う場合>
専門語句が少なめ、かつ表現も平易な内容になっているので、回答する相手が「労務にあまり詳しくない方」であれば、このトーンを設定して回答文を出力するのがお勧めです。専門語句が多くなると、同じ文章でも相手の理解が追い付かなくなり、有用な回答文も読みづらくなってしまいます。
また、電話で質問に回答する際も、できるだけ分かりやすい表現を使った方が聞き取りやすいですので、このトーンを活用して回答すると良いかもしれません。
特に社労士業務に携わっている皆さまは、普段から厚生省の資料など「労務の専門語句」に溢れている情報に触れていますが、相手の労務担当者はそうではないことも多いので、意識して平易な表現をすることも重要になります。
とはいえ「どういう言葉だったら平易な表現なのか?」というのはピンと来づらいので、ここはAIにある程度を任せてしまうのも良いですね。
<トーンの設定:かたい を使う場合>
上記の「やわらかい」とは逆に厳格な表現が中心となりますので、回答する相手が「目上の方(社長など)」「労務知識に明るい担当者」の場合に使用するのが適切です。前述の回答文例を見ましても、法律における言葉の定義や、前後の文脈などを踏まえて論理的な文章で表現されていますので、労務業務への経験が長い方に向けたトーンでもあります。
同様に、社労士事務所のスタッフ教育においても活用できるかもしれません。まだ業務経験が少ない時期は「やわらかい」トーンでの回答文が理解しやすいでしょうか、法的な根拠など細部までの理解を深めてもらいたい、と考える際には、「かたい」トーンでの回答文もしっかり読み込んでもらうと新たな知識習得にもつながります。
今回は労務相談AIの「トーン」機能について解説させていただきました。
「回答文の言い回しを変える」というシンプルな機能ですが、色々と活用法があることの参考になれば幸いです。
上記以外の活用法など、サポートミーティングでもお話ししておりますのでお気軽にご相談ください!
サポートミーティングはこちらからご予約いただけます。